ROLEX PRINCE ELEGANTE Ref.2536

COMMENT

ロレックスがオイスターケースを開発する以前の、1930年代に作られていたプリンスエレガント。金無垢レクタングルケースにはトノー型の機械が納められており、オールドロレックスの名作の一つとされています。ダイアルはプレーンなホワイトカラー。飛びアラビアのインデックスは全てゴールドの下地出しと90年前の製品とは思えないほど精巧なデザイン。時分針は金色のリーフ、スモールセコンドはブルースチール針です。

ケースは驚くほどに状態が良いです。ステップした複雑なラグはエッジをよく残しています。傷は最低限で、ケースバックのロレックスロゴ、意匠登録を意味するMODELE DEPOSEは読み取れる程度に残っています。ダイアルはこの年式ですので薄くエイジングが見られます。全体に均一で、目立つ傷やシミが見られないのは大きなポイントです。下地が所々見え隠れしているか、角度をつけて覗くとキラキラと光る箇所が確認できます。針はゴールドとブルーのどちらも状態が良いです。メッキの剥がれがなく、時計に瑞々しい印象を与えます。当店にてオーバーホール済みで古い機械ですが、パワーリザーブ48時間と好調な動き出しを確認しています。

1930年代の角形ロレックスは、ドレッシーな紳士のアイテムとして最高峰の逸品でした。当時のデザイン様式はアールデコ全盛期です。機械的な造形が好まれた時代の中、最も最先端であっただろうこちらは、時代の片鱗を味わえる遺産なのでしょう。

BRAND

誰もが認めるキングブランド、ロレックス。現在では想像もつかないような様々な形状のケースデザインが存在。多彩な表情を持つ古き時代にこそ、アンティークの面白さが詰まっています。

HIGHLIGHT

Rectangular case